2010年02月24日
昨日のラジオで、鶯の初鳴きがあったという話題を耳にしました。
ごきげんいかがですか。
東京 池袋 萩原歯科医院 萩原です。
東京の北の方、池袋のあたりでは、鶯の鳴き声はまだ聞こえてきません。
相変わらず、元気に鳴いているのはヒヨドリです。
このヒヨドリ、春から夏には、花の蜜や昆虫、その幼虫などを食べますが、秋から冬には公園や庭の木の実をついばむ姿をよく見かけます。
ピラカンサや南天の実が、ヒヨドリに食べられて、いつの間にか無くなっていて、がっかりしたという経験がある方もいらっしゃるかもしれませんね。
我が家の近くのヒヨドリに関して言えば、人間にとって同じように見える赤い実でも、ヒヨドリにとっては、味が違うのか、無くなっていく順番が毎年きちんと決まっています。
まずは、ピラカンサと南天。
特に我が家の近くの南天は、赤くなったとたんにあっという間に食べ尽くされてしまいます。
お正月に南天を、という思いは、当然ながらヒヨドリには無関係のようです。
次いで、千両。最後まで残るのが万両の実という順番です。
人間にとっては、おめでたい響きの“千両”や“万両”の実がなんとなく魅力的に見えますが、ヒヨドリにとっては、“難を転ずる”南天の方が好みなのでしょうか。
さて、前置きが長くなりましたが、人間にとって同じように見える赤い実でも、別の生き物にとっては、まったく違うものだと言うことから、入れ歯とインプラントを例に、歯科治療は、たとえ、一般的に良いといわれる治療であっても、その患者さんにとって最良の方法を選ぶべき、つまり、究極のオーダーメイドであるべきとの話をお伝えしようと思いました。
医療全般に言えることですが、その中でも特に、歯科治療はやり直しが難しい分野の一つです。
それは、歯という臓器は、一度削ったり、失ってしまうと、皮膚などと違って、決して元に戻らないからです。
近年、歯を再生させる研究が成果を挙げたと言うニュースを時々見かけますが、現実に日常の治療に応用できる段階に到達するには、まだかなりの時間がかかりそうです。
そこで、いろいろな治療法が検討されるわけですが、誰一人、同じ歯の形の人もいませんし、悪くなっている状態も同じという事はありえません。
目に見える部分だけでなく、その方の性別、年齢、生活のスタイルも様々です。
例えば、同じような年齢で、同じようなところの歯を失っているお二人の患者さんがいらても、インプラント、ブリッジ、入れ歯、といくつかの治療法の中で、お口の状態だけから、同じ治療法の選択が必ずしも良い結果にはならないことに、歯科医師はもっと目を向けるべきだと思います。
それぞれのご希望を聞いて、いくつかの方法を提案、説明いたしますが、どの方法を選ぶかという時に、治療を終えた後のことを考えることが、実は最も大切なのです。
つまり、歯科医院に通った段階で最高の状態になったとしても、それを維持できるかどうかを念頭に置いた治療でなければ、何の意味も無いということです。
残念ながら、最近の風潮として、どのように治したかに重点を置く傾向が強く、それが維持できるかどうかを軽視している症例を、しばしば見かけます。
つまり、あらゆる症例について、インプラントを第一選択にしようという意見が多くなってきているように感じて、危惧しているところです。
インプラントはいろいろな意味で大変素晴らしい治療法で、私も、約20年前からインプラント治療に取り組んでいます、患者さんの満足度も高く、萩原歯科医院にとっても、なくてはならない治療法の一つです。
ただし、インプラントが素晴らしい治療であっても、すべての患者さんにとってベストの治療法だという考えは、間違っていると思います。
患者さんの全身状態、喫煙の有無、口腔清掃状態、定期健診に通えるかどうか、そうしたことすべてを考え合わせて方法を決めないことには、たとえインプラントで一時的に良くなったとしても、患者さんのお口の中で長く維持され、さらに、機能できていかなければ、本当の意味でのお口の健康を取り戻したことにはならないからです。
歯科医師は、往々にして、自分が勧めたい治療を、患者さんに提供しがちですが、治療を受け、それで生活をしていく患者さんのための治療になっているかどうか、自分自身で、常に振り返る必要があります。
そして、患者さんは、ご自身の要望や不安を歯科医師にお話になることが大事です。
高齢で、施設に入所することが決まっている患者さんの場合、定期健診が欠かせないインプラント治療よりも、ご自身や施設のスタッフの方の手入れが簡単で、修理が往診で行える入れ歯治療をするほうが、圧倒的にストレスが少なくなるということもあります。
逆に、インプラント治療をしたからこそ、長年気になっていた入れ歯から解放されて、今まで躊躇していたお友だちとの旅行を再開された方もいらっしゃいます。
歯は、体の中でも、ごく小さな臓器の一つです。
でも、生活の中で、食べること、話すこと以外のことでも、とても大きなウェイトを占める部分だと、歯科治療を続ければ続けるほどに、その思いが、ますます強くなってきています。
「歯医者の先生の言うことだから・・・」と思わずに、どうぞ、いろいろなご要望を、いろいろな不安を、歯科医師に投げかけてみてください。
まずは、患者さんご自身が、注文(オーダー)を出してみてください。
そのことが、本当の意味でのお口の健康を取り戻す、第一歩になります。
歯科治療は、究極のオーダーメイドであるとお考えになって、歯科医師とともに、他の誰でもない、ご自身にとっての最良の治療を選択して下さい。
今日は長い文章になってしまいました。
お読みいただいてありがとうございます。
皆様方の健康のために少しでもお役に立てれば幸いです。
歯に関する様々な悩みに対しての萩原歯科医院特設サイトを用意しております。
こちらからご覧下さい。
「入れ歯+インプラント」という新しい選択肢
http://www.ireba-implant.com/
入れ歯の悩みを考える
http://www.ireba-info.jp/
まだ間に合う歯周病治療とアフターケア
http://www.shisyuubyou.com/
私の家族に受けさせたい歯科治療 萩原歯科医院
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hagiwara/
インプラントが不安な方へ
http://www.implant-info.jp/
東京 池袋 萩原歯科医院
萩原 眞
萩原 麗子
ごきげんいかがですか。
東京 池袋 萩原歯科医院 萩原です。
東京の北の方、池袋のあたりでは、鶯の鳴き声はまだ聞こえてきません。
相変わらず、元気に鳴いているのはヒヨドリです。
このヒヨドリ、春から夏には、花の蜜や昆虫、その幼虫などを食べますが、秋から冬には公園や庭の木の実をついばむ姿をよく見かけます。
ピラカンサや南天の実が、ヒヨドリに食べられて、いつの間にか無くなっていて、がっかりしたという経験がある方もいらっしゃるかもしれませんね。
我が家の近くのヒヨドリに関して言えば、人間にとって同じように見える赤い実でも、ヒヨドリにとっては、味が違うのか、無くなっていく順番が毎年きちんと決まっています。
まずは、ピラカンサと南天。
特に我が家の近くの南天は、赤くなったとたんにあっという間に食べ尽くされてしまいます。
お正月に南天を、という思いは、当然ながらヒヨドリには無関係のようです。
次いで、千両。最後まで残るのが万両の実という順番です。
人間にとっては、おめでたい響きの“千両”や“万両”の実がなんとなく魅力的に見えますが、ヒヨドリにとっては、“難を転ずる”南天の方が好みなのでしょうか。
さて、前置きが長くなりましたが、人間にとって同じように見える赤い実でも、別の生き物にとっては、まったく違うものだと言うことから、入れ歯とインプラントを例に、歯科治療は、たとえ、一般的に良いといわれる治療であっても、その患者さんにとって最良の方法を選ぶべき、つまり、究極のオーダーメイドであるべきとの話をお伝えしようと思いました。
医療全般に言えることですが、その中でも特に、歯科治療はやり直しが難しい分野の一つです。
それは、歯という臓器は、一度削ったり、失ってしまうと、皮膚などと違って、決して元に戻らないからです。
近年、歯を再生させる研究が成果を挙げたと言うニュースを時々見かけますが、現実に日常の治療に応用できる段階に到達するには、まだかなりの時間がかかりそうです。
そこで、いろいろな治療法が検討されるわけですが、誰一人、同じ歯の形の人もいませんし、悪くなっている状態も同じという事はありえません。
目に見える部分だけでなく、その方の性別、年齢、生活のスタイルも様々です。
例えば、同じような年齢で、同じようなところの歯を失っているお二人の患者さんがいらても、インプラント、ブリッジ、入れ歯、といくつかの治療法の中で、お口の状態だけから、同じ治療法の選択が必ずしも良い結果にはならないことに、歯科医師はもっと目を向けるべきだと思います。
それぞれのご希望を聞いて、いくつかの方法を提案、説明いたしますが、どの方法を選ぶかという時に、治療を終えた後のことを考えることが、実は最も大切なのです。
つまり、歯科医院に通った段階で最高の状態になったとしても、それを維持できるかどうかを念頭に置いた治療でなければ、何の意味も無いということです。
残念ながら、最近の風潮として、どのように治したかに重点を置く傾向が強く、それが維持できるかどうかを軽視している症例を、しばしば見かけます。
つまり、あらゆる症例について、インプラントを第一選択にしようという意見が多くなってきているように感じて、危惧しているところです。
インプラントはいろいろな意味で大変素晴らしい治療法で、私も、約20年前からインプラント治療に取り組んでいます、患者さんの満足度も高く、萩原歯科医院にとっても、なくてはならない治療法の一つです。
ただし、インプラントが素晴らしい治療であっても、すべての患者さんにとってベストの治療法だという考えは、間違っていると思います。
患者さんの全身状態、喫煙の有無、口腔清掃状態、定期健診に通えるかどうか、そうしたことすべてを考え合わせて方法を決めないことには、たとえインプラントで一時的に良くなったとしても、患者さんのお口の中で長く維持され、さらに、機能できていかなければ、本当の意味でのお口の健康を取り戻したことにはならないからです。
歯科医師は、往々にして、自分が勧めたい治療を、患者さんに提供しがちですが、治療を受け、それで生活をしていく患者さんのための治療になっているかどうか、自分自身で、常に振り返る必要があります。
そして、患者さんは、ご自身の要望や不安を歯科医師にお話になることが大事です。
高齢で、施設に入所することが決まっている患者さんの場合、定期健診が欠かせないインプラント治療よりも、ご自身や施設のスタッフの方の手入れが簡単で、修理が往診で行える入れ歯治療をするほうが、圧倒的にストレスが少なくなるということもあります。
逆に、インプラント治療をしたからこそ、長年気になっていた入れ歯から解放されて、今まで躊躇していたお友だちとの旅行を再開された方もいらっしゃいます。
歯は、体の中でも、ごく小さな臓器の一つです。
でも、生活の中で、食べること、話すこと以外のことでも、とても大きなウェイトを占める部分だと、歯科治療を続ければ続けるほどに、その思いが、ますます強くなってきています。
「歯医者の先生の言うことだから・・・」と思わずに、どうぞ、いろいろなご要望を、いろいろな不安を、歯科医師に投げかけてみてください。
まずは、患者さんご自身が、注文(オーダー)を出してみてください。
そのことが、本当の意味でのお口の健康を取り戻す、第一歩になります。
歯科治療は、究極のオーダーメイドであるとお考えになって、歯科医師とともに、他の誰でもない、ご自身にとっての最良の治療を選択して下さい。
今日は長い文章になってしまいました。
お読みいただいてありがとうございます。
皆様方の健康のために少しでもお役に立てれば幸いです。
歯に関する様々な悩みに対しての萩原歯科医院特設サイトを用意しております。
こちらからご覧下さい。
「入れ歯+インプラント」という新しい選択肢
http://www.ireba-implant.com/
入れ歯の悩みを考える
http://www.ireba-info.jp/
まだ間に合う歯周病治療とアフターケア
http://www.shisyuubyou.com/
私の家族に受けさせたい歯科治療 萩原歯科医院
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hagiwara/
インプラントが不安な方へ
http://www.implant-info.jp/
東京 池袋 萩原歯科医院
萩原 眞
萩原 麗子